FC2ブログ
2010-06-25

白州正子さんの話 その2

~続き

今から40数年前の話。

名古屋市内に、K堂という骨董屋さんがある。
K堂さんは、大変な目利きで、陶芸家の加藤唐九朗氏や
荒川豊蔵氏もお客さんとして来店していたお店だ。

ある日、K堂を訪れた父は、カウンターに座った一人の女性に声をかけられた。

「兄ちゃんなら、どれを選ぶ?」

カウンターの上に目をやると、古い信楽や備前といった壺が数点並んでいた。
父は、それらを観て、「これがいい」と指差した。

女性は、何故それを選んだかを尋ねたので、明確に答えた。

何か感じるものがあったのか、女性は父に向って

「あんた鬼だねぇ…」

と言ったそうだ。それが白州正子さんとの出会いだった。

どうも名古屋に来る折には、よくK堂に立ち寄り、買い物をしていたようだった。


それから時が過ぎたある日、父はK堂で古墳時代のガラスを何点か購入した。
見つけた時には手持ちがなかったので、商品は後日取りに行くことになった。


続く~



2010-06-24

白州正子さんの話 その1

先月だったか、名古屋の高島屋で企画展があったので観に行った。

「白州次郎と正子の世界展」というものだ。
※副題 ~「風の男」と「韋駄天夫人」の物語~

この夫婦がどういう夫婦だったのかは調べてもらうとして、
今回からは白州正子さんと父とのちょっとした話を紹介する。

白州正子さんという方は、相当な目利きであったようだ。
会場にも、所持していた骨董品が何点か展示してあったが、
種類を問わず、共通しているものがあった。

壺にしろ皿にしろ裂にしろ、全てが「鋭い」のだ。
それは「怖さ」にも通じ、日本刀のような迫力があった。
すべてが真剣勝負なのだ。

そんな展示品の中で、(図録には未収録)古墳時代のガラスを指輪に加工したものがあった。
3㎝×1㎝くらいの深い、綺麗な緑色の美しいガラスだった。

「こうやって宝石にして楽しめるのか」と感心したのを覚えている。

帰宅してから、父と話をしていた時、「指輪があったか?」と問われた。
知ってるのか?と尋ねたら、

「あれは、昔、自分が正子さんに分けたものだよ」

という意外な返事が返ってきた

どうも、まだ父が若かった頃、何度か白州正子さんと会ったらしい。

身内の意外な過去に興味津津で聞いてみた。


続く~

プロフィール

紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

主に趣味のお寺と神社の参拝を中心としたブログです。

◆紅葉屋呉服店
momijiyagohukuten.com

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
FC2カウンター
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる