今回のブログは、久しぶりに「霊符について」の続きとなります。
※霊符についての過去ブログはこちらを参照してください。
紅葉屋呉服店で販売中でもあります、五岳真形図掛軸について調べてみたいと思います。
霊符の元祖的なものの一つが「五岳真形図」です。五岳と言うように霊山と云われる五つの山が画かれています。
仙人が住む理想郷として、絶景の名山は紀元を遥に遡る昔から、国家鎮護の目的と共に、一般民衆の日常的な祈願をかける地として、中国全土に広く信仰されていました。数ある名山の中でも特に信仰されてきたのが五岳でした。東岳泰山(たいざん)、南岳衡山(こうざん)、西岳華山(かざん)、中岳嵩山(すうざん)、北岳恒山(こうざん)の五つの山です。
五つの山にはそれぞれ神々が鎮座するとされました。東岳「泰山」は人間の身分の高下の選別や生死の時期を司る神、東岳大帝がおり、南岳「衡山」には星と龍魚など水中生物を、西岳「崋山」は金銀銅などの金属と鳥類を、北岳「恒山」は河川と虎や蛇などの動物を、中岳「嵩山」は沢や谷と山林樹木を司る神が鎮座するとされています。
日本でも各地にある名山は、古くから信仰の対象にされていました。富士山や御岳山などなどです。山の麓や頂上には高確率で神社やお寺があったりします。
中国もしかりで、とりわけ五岳は信仰の対象となっていました。その五つの山を神の目線で観て表した図が、五岳真形図です。
それぞれの山の霊図には御利益があります。
◆東岳泰山(とうがくたいざん)真形図
この図を帯びる人は無病にして長命である。願望は春になって万物が発生するように、一切が成就する。世の中で名を上げようとする人は、常にこの真形図を祈念すると良いと云われる。
◆南岳衡山(なんがくこうざん)真形図
この図を帯びる人には百魔、鬼神も恐れて近寄る事はない。また人々の運命に様々な悪作用をなす星の祟災(すいさい)を退け、雷、台風、大雨などの災害を受ける事もないと云われる。
◆西岳崋山(せいがくかざん)真形図
この図を帯びる人には、自ら金銀財宝が集まり、富貴の家となり、栄華の春を楽しむことが出来、喜びごとが次から次へと起こると云われる。
◆中岳嵩山(ちゅうがくすうざん)真形図
この図を帯びる人は、地神の祟りによって難病を病んで苦しんだり、種々の災難が起きたりするようなことはない。この真形図を念ずれば、人から可愛がられて運気が強くなると云う。崑崙山が中岳という話もあります。
◆北岳恒山(ほくがくこうざん)真形図
この図を帯びる人は、海や河を渡って災いなく、龍神がこの人を守護して、海中、水中にすむいかなる悪獣、悪魚もこの人を害することはないと云われる。
五岳真形図は、百邪を退け、百福を増し、無病息災、寿命長久、子孫繁栄をもたらすと云われます。霊符の場合、その図形や文字事態に何かしらの力が込められている、力がそれから発せられているというように考えられています。次回はこの掛軸の使い方について少し触れたいと思います。

参考文献 学研 道教の本
紅葉屋呉服店はこちらまで
※霊符についての過去ブログはこちらを参照してください。
紅葉屋呉服店で販売中でもあります、五岳真形図掛軸について調べてみたいと思います。
霊符の元祖的なものの一つが「五岳真形図」です。五岳と言うように霊山と云われる五つの山が画かれています。
仙人が住む理想郷として、絶景の名山は紀元を遥に遡る昔から、国家鎮護の目的と共に、一般民衆の日常的な祈願をかける地として、中国全土に広く信仰されていました。数ある名山の中でも特に信仰されてきたのが五岳でした。東岳泰山(たいざん)、南岳衡山(こうざん)、西岳華山(かざん)、中岳嵩山(すうざん)、北岳恒山(こうざん)の五つの山です。
五つの山にはそれぞれ神々が鎮座するとされました。東岳「泰山」は人間の身分の高下の選別や生死の時期を司る神、東岳大帝がおり、南岳「衡山」には星と龍魚など水中生物を、西岳「崋山」は金銀銅などの金属と鳥類を、北岳「恒山」は河川と虎や蛇などの動物を、中岳「嵩山」は沢や谷と山林樹木を司る神が鎮座するとされています。
日本でも各地にある名山は、古くから信仰の対象にされていました。富士山や御岳山などなどです。山の麓や頂上には高確率で神社やお寺があったりします。
中国もしかりで、とりわけ五岳は信仰の対象となっていました。その五つの山を神の目線で観て表した図が、五岳真形図です。
それぞれの山の霊図には御利益があります。
◆東岳泰山(とうがくたいざん)真形図
この図を帯びる人は無病にして長命である。願望は春になって万物が発生するように、一切が成就する。世の中で名を上げようとする人は、常にこの真形図を祈念すると良いと云われる。
◆南岳衡山(なんがくこうざん)真形図
この図を帯びる人には百魔、鬼神も恐れて近寄る事はない。また人々の運命に様々な悪作用をなす星の祟災(すいさい)を退け、雷、台風、大雨などの災害を受ける事もないと云われる。
◆西岳崋山(せいがくかざん)真形図
この図を帯びる人には、自ら金銀財宝が集まり、富貴の家となり、栄華の春を楽しむことが出来、喜びごとが次から次へと起こると云われる。
◆中岳嵩山(ちゅうがくすうざん)真形図
この図を帯びる人は、地神の祟りによって難病を病んで苦しんだり、種々の災難が起きたりするようなことはない。この真形図を念ずれば、人から可愛がられて運気が強くなると云う。崑崙山が中岳という話もあります。
◆北岳恒山(ほくがくこうざん)真形図
この図を帯びる人は、海や河を渡って災いなく、龍神がこの人を守護して、海中、水中にすむいかなる悪獣、悪魚もこの人を害することはないと云われる。
五岳真形図は、百邪を退け、百福を増し、無病息災、寿命長久、子孫繁栄をもたらすと云われます。霊符の場合、その図形や文字事態に何かしらの力が込められている、力がそれから発せられているというように考えられています。次回はこの掛軸の使い方について少し触れたいと思います。

参考文献 学研 道教の本
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