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主に寺社参拝を通しての気付・思ったことのお話

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紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

主に趣味のお寺と神社の参拝を中心としたブログです。

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◆信貴山 毘沙門天王 出御開帳

名古屋駅にある名鉄百貨店10階にて信貴山 朝護孫子寺の秘仏、毘沙門天像が来ているというので、お参りに行って来ました。会場は写真撮影禁止、図録などの販売もありませんでした。入場無料、10月12日までです。(2021年)


毘沙門天像は四天王の一角で、別名多聞天とも言います。四天王から離れて単独で祀られると毘沙門天となります。


朝護孫子寺の本尊毘沙門天像は秘仏で12年に一度寅年に御開帳となりますが、前の年に出張して開帳されることがあるようで、今回は名古屋にて出開帳となっていたようです。


昔から一度は信貴山の毘沙門天はお参りしたいと願っておりましたが、たまたま新聞広告で知り今回は御縁を頂くことが出来て有難かったです。


初めてみたご本尊は、ものすごい力を感じました。そもそもですが、今まで博物館や美術館で行われる仏像の企画展は何度も足を運んだことがありましたが、このような出張開帳は初めて参加しました。


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そして勉強させて頂いた訳ですが、出開帳というのは博物館などで行われる仏像展示とは似て非なるものだと理解出来ました。


博物館での展示ですと、仏像が寺を離れる場合、発遣(はっけん)とよばれる儀式を行ってから移動します。仏像の魂を抜くのです。そして会期が終わり寺に戻ると、開眼(かいがん)という儀式を行います。仏様の魂(力?)を仏像に戻します。


なので、博物館で見るのと、寺で観る仏像は同じ仏像でもどこか違うのです。寺で観る方が迫力があるのです。


魂を抜いた入れ物の展示ではなく、バリバリの毘沙門天の魂が入った仏像の出張開帳です。


わざわざ奈良県から名古屋まで毘沙門天様が来てくれたのです。しかも12年分、厨子の中で蓄えられたパワーをひっさげてきてくれた訳ですから、大変有難いことです。


また、強い毘沙門天像を間近で拝することで再確認できたのは、毘沙門天という天部は、やはり外敵から仏様をきっちり守る存在なのだと言うことですね。


本来ならこういう名古屋まで来て頂いた時こそ、困ったことがあるならお願いすれば良かったなと思いましたが、あの前に行くとその凄さに圧倒されて、お願い事は頭からすっかり無くなっていました。ただただ感謝です。


他にも数体古い仏像が展示されていたり、珍しい絵巻物もありました。掛軸もいくつか展示してありましたが、気になる点もいくつか出て参りました。これは一度、信貴山の御開帳に併せてお参りに行かねばならないですね。


詳しい説明はなかったですが、腕が4本ある「将軍毘沙門天像」という珍しい毘沙門天像がありました。顔も毘沙門天の顔と違います。


古い時代は神仏習合であり、神道だけではなく陰陽道に登場する神も習合していたこともあったようなので、この将軍毘沙門天像は陰陽道に出てくる大将軍神と習合した毘沙門天なのかもしれません。


大将軍神とは八坂神社や津島神社のかつての御祭神、牛頭天王様の御子息です。


毘沙門天は怖くはないですが、やはりきつい仏様だなと言うことが良く分かりました。そして好きになりました。毘沙門天に興味が湧いてきましたのでまた調べてみたいと思います。


名鉄百貨店で行われている出開帳。12日で終わりですので、御縁のある方はぜひお参りにお出かけ下さい。元気を頂けること確実です。



紅葉屋呉服店はこちらまで





















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