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紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

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◆犬神様を考える 第8回 ~三河の犬神様 まとめ~

糟目犬頭神社・犬尾神社・犬頭神社(豊川市)の三つの神社に祀られる「犬頭大明神」についての纏め回です。



 

◎三河に残る犬神様の考察
 
7世紀頃に創建された犬の神社。祀られていた本来の神はもっと古い、古代のこの地域の豪族(以下A族)であった。


A族は鉄や銅の鋳造技術や絹糸の技術を持っていた。(絹糸の技術は後の時代か?)


ある日、大和朝廷からヤマトタケル率いる屈強な軍勢がやってくる。


降伏か?一戦交えるか?配下になることは搾取されることを意味する。


A族は戦いを避け、降伏の道を選んだ。(矢作神社の一族も降伏を選んだと思う)


しかし、中には降伏を良しとせず国を守るために戦うという選択をした豪族(以下B族)もいた。


ヤマトタケルの軍勢に加わったA族は先頭に立ち、B族と戦った。(AとBは同族で二つに割れたかも?)


やがてB族の王は討たれ、A族の王も死んだ(戦いの後、用が無くなり朝廷側に殺された?)。


A族の王は蔑まれ「我々に従った犬だ」とされたが、非業な死を遂げたので祟られるのを恐れ、遺体を複数に分けて埋められた。復活を恐れたのである。後に神社が出来るが、この時は塚のようなものだったのかもしれない。やがて犬頭大明神となった。


朝廷側に戦いを挑んだB族の王は「大蛇(あるいは犬頭糸の昔話に登場する、犬に食べられた蚕)」となり、その痕跡は完全に無くなった。犬頭大明神のように祀られることもない。


それから数百年の時が流れる。


天正年間、宇津左衛門五郎忠茂(以下殿様)が領主をしていた時代。


すでに神社となっていた犬頭神社であったが、何かしらのトラブルがあった。領民の不敬があったか、御神木を傷つけたか、神を怒らせる行為があり、地域に祟りが起こった。(祟りは実際にあると思うが、天災・疫病と結びつけたかも)


殿様は神の怒りだと思い、糟目犬頭神社、犬尾神社に新たな神を祀り封じ込めた。もしくはこの時に忘れられていた地元の古代神を犬頭大明神として復活させたかもしれない



祟りは治まり、そして現在に至る。


蛇と言うと、昔話では悪者とされることが多い。大蛇と言うことは強大な力を持っていたと連想した。


犬とされた王も、大蛇とされた王もどちらも国を守る為の苦渋の決断であったように思う。それぞれの国や領民を守ろうと思っただけだったのだ。


現在ではそんなことは全くないが、大昔は犬頭大明神を祀るものも犬とされた節がある。


犬頭明神を調べていて、とある書籍(日本の神々 多彩な民族神たち )で見つけたが、糟目犬頭神社で、願いを叶える為のお参り方法というのが紹介されていたが、それは衝撃的な内容であった。


その方法は、


「夜中に鳥居から社殿まで四つん這いで進み祈願する」


というものだった。こんなお参りの仕方は自主的に考えられたとは思えない。


「やらされた」と思うのが普通だ。


私には「大蛇と犬の昔話」も、「犬頭糸の昔話」も形は変わってしまったが、古代の戦の記録なのではと思えます。


次回は名古屋に話を移します。




岡崎市 犬頭神社5

南無観世音菩薩、南無観世音菩薩、南無観世音菩薩・・・

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