「犬神」という言葉を聞いて、昔の邦画で金田一耕助の「犬神家の一族」というのを思い出したが、そもそも犬神とは何を指すのかを調べてみた。
関連しそうなものが二つあったので、まずはそちらから追ってみた。
◎「犬神」
主に中国地方西南部、四国、九州の一部に伝わる祀られた犬の霊のこと。富を齎す神でもあり、呪詛に使われると祟る神にもなる。
四国は〇〇県の、山間部にある小さな集落に伝わる「〇〇〇〇流」に関係があるようだ。
昔、NHKの特番で観たが、「〇〇〇〇流」とは神道と陰陽道の合わさった独特の教えで、その集落では、神がいることは当たり前という感じで皆過ごし、太夫と呼ばれる神職の人が未だに生活に密着している。番組からは古い時代の日本が垣間見えた。
この場合の犬とは、動物の犬のことである。犬神に至るプロセスが調べて分かったが大変酷い、気味の悪いものだった。
①まず、生きた犬を首だけ出して土に埋める。
②そのまま放置して犬が飢餓状態になるのを待つ。
③餓死寸前の頃合いに犬の大好物を、届きそうで届かない所に置く
④犬は怒り・狂気の様相で吠えまくる。その時に一気に首を切り落とす。飛んだ首は食べ物に食らいつくという。
⑤その後、首を〇〇〇ものを〇〇に入れて、人の〇〇が〇〇にある〇に〇〇〇埋める。
⑥しばらくして掘り出し、家の奥座敷の祭壇に安置し、供物を供えて手厚く祀る。
祀り上げられた犬神はその家の人に憑りつき、犬神を使役する人は富を増やしたり、憎い相手を攻撃することも出来ると云う。
犬神は一度祀り上げると永久に離れることは無く、故に先祖に犬神を祀った形跡がある子孫は、犬神筋とか、犬神持ち、筋持ちと言われ差別されたこともあったようだ。
絶対にやってはいけない外法である。
◎犬卒塔婆(いぬそとうば)
犬とは古くから人の生活に密着した動物だ。犬はお産が軽く、多産で仔犬の育ちも良いことから、安産、子育ての霊力があると考えられた。
古くは中国でも出産前の妊婦が犬を殺して肉を食べ、安産を願ったり、日本でも犬を殺して神に捧げることも行われていた。
犬が道案内をするという昔話も多いが、あの世とこの世を結びつけるということも考えられていたようである。
そんな昔の人達にとっても身近で特別な動物だった犬を供養し、まじないに用いたのが犬卒塔婆だ。
卒塔婆とは木製の板で、施餓鬼供養とかお墓で見かけるが、犬卒塔婆はあれと違うのは、板ではなくY字型の雑木の棒を使う。
そして側面を一部削り平にし、「如是畜生発菩提」といった経文を書き、それを村境の路傍や川の岸辺、あるいは墓場の入り口に立てて祀る(あの世とこの世の境)。
犬卒塔婆を立てる目的は、まず犬が死んだ時の供養が背景にあった。また、難産の母犬が死んだ時、人の安産祈願の時、※子安講の縁日の時に立てられたようである。
※子安講・・・安産祈願のためお母さん方が集まり、子宝の御利益をもつ神仏に祈るもの
代表的な犬に関係する神や神事に行き着いたが、今回テーマで取り上げる愛知県の犬に纏わる神社は、この二つとは関係がないと思う。四国や中国地方とは遠く離れた中部地方であるし、民間の儀式的なものでもない。
社名に「犬」の字が入っている、犬に関係した神なのだ。次回は犬の神社に着目します。

※大谷寺(福井県)の狛犬 ブログの内容とは無関係です。
紅葉屋呉服店はこちら
関連しそうなものが二つあったので、まずはそちらから追ってみた。
◎「犬神」
主に中国地方西南部、四国、九州の一部に伝わる祀られた犬の霊のこと。富を齎す神でもあり、呪詛に使われると祟る神にもなる。
四国は〇〇県の、山間部にある小さな集落に伝わる「〇〇〇〇流」に関係があるようだ。
昔、NHKの特番で観たが、「〇〇〇〇流」とは神道と陰陽道の合わさった独特の教えで、その集落では、神がいることは当たり前という感じで皆過ごし、太夫と呼ばれる神職の人が未だに生活に密着している。番組からは古い時代の日本が垣間見えた。
この場合の犬とは、動物の犬のことである。犬神に至るプロセスが調べて分かったが大変酷い、気味の悪いものだった。
①まず、生きた犬を首だけ出して土に埋める。
②そのまま放置して犬が飢餓状態になるのを待つ。
③餓死寸前の頃合いに犬の大好物を、届きそうで届かない所に置く
④犬は怒り・狂気の様相で吠えまくる。その時に一気に首を切り落とす。飛んだ首は食べ物に食らいつくという。
⑤その後、首を〇〇〇ものを〇〇に入れて、人の〇〇が〇〇にある〇に〇〇〇埋める。
⑥しばらくして掘り出し、家の奥座敷の祭壇に安置し、供物を供えて手厚く祀る。
祀り上げられた犬神はその家の人に憑りつき、犬神を使役する人は富を増やしたり、憎い相手を攻撃することも出来ると云う。
犬神は一度祀り上げると永久に離れることは無く、故に先祖に犬神を祀った形跡がある子孫は、犬神筋とか、犬神持ち、筋持ちと言われ差別されたこともあったようだ。
絶対にやってはいけない外法である。
◎犬卒塔婆(いぬそとうば)
犬とは古くから人の生活に密着した動物だ。犬はお産が軽く、多産で仔犬の育ちも良いことから、安産、子育ての霊力があると考えられた。
古くは中国でも出産前の妊婦が犬を殺して肉を食べ、安産を願ったり、日本でも犬を殺して神に捧げることも行われていた。
犬が道案内をするという昔話も多いが、あの世とこの世を結びつけるということも考えられていたようである。
そんな昔の人達にとっても身近で特別な動物だった犬を供養し、まじないに用いたのが犬卒塔婆だ。
卒塔婆とは木製の板で、施餓鬼供養とかお墓で見かけるが、犬卒塔婆はあれと違うのは、板ではなくY字型の雑木の棒を使う。
そして側面を一部削り平にし、「如是畜生発菩提」といった経文を書き、それを村境の路傍や川の岸辺、あるいは墓場の入り口に立てて祀る(あの世とこの世の境)。
犬卒塔婆を立てる目的は、まず犬が死んだ時の供養が背景にあった。また、難産の母犬が死んだ時、人の安産祈願の時、※子安講の縁日の時に立てられたようである。
※子安講・・・安産祈願のためお母さん方が集まり、子宝の御利益をもつ神仏に祈るもの
代表的な犬に関係する神や神事に行き着いたが、今回テーマで取り上げる愛知県の犬に纏わる神社は、この二つとは関係がないと思う。四国や中国地方とは遠く離れた中部地方であるし、民間の儀式的なものでもない。
社名に「犬」の字が入っている、犬に関係した神なのだ。次回は犬の神社に着目します。

※大谷寺(福井県)の狛犬 ブログの内容とは無関係です。
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