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紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

主に趣味のお寺と神社の参拝を中心としたブログです。

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◆新・所謂「恵方巻」について 其の⑥

高島易断の小冊子を開けると、この八王子神の紹介が記されており、その神々が今年はどの方位にいらっしゃるかも一目で分かるようになっている。それが、「方位吉凶図」と呼ばれるものだ。


吉凶図


人は持って生まれた星の影響を受けるとされている。それが一白水星から九紫火星まで9種類あり、誰でも何かの星に当てはまる。方位吉凶図は自分の運勢が勢いがあるか、衰運か、どの神の影響を受けるかなども分かるようになっている。


易学では八王子神の位置をまず調べることが大事になるが、それと同時に「暗剣殺」や「五黄殺」といった凶方位、そしてこちらも相当恐ろしい荒ぶる神、「丑寅の大金神様」の位置を知ることも重要になる。今回のブログテーマが落ち着いたらまた紹介するかもしれない。


八王子神などの祟り神や暗剣殺などの凶方位は、前回の八王子神の解説のように、特に一泊以上の旅行や土地を触る時には注意しなければならない。長くなるので具体的なことは控えるが、長年調べてきた結論は「方位の神々の障り」というものはどうも存在するようである。


図のように八王子神は各方位に散らばっているが、実はそれ以外に、八王子神の母親神も方位吉凶図には記されている。それが恵方に必ずいらっしゃる「※歳徳神(としとくかみ」だ。この方は牛頭天皇の奥さまでもある福の神なのである。

 
ここで、いよいよ恵方巻に話が戻る。


今日の恵方巻の所作を見るに、


・毎年変わる恵方に向かって海苔巻きを食べる。
・黙って食べる
・商売繁盛家内安全など願い事を頭に浮かべる


とするようだ。しかし、この所作には肝心要の部分が欠落してしまっている。


それは恵方に必ずいらっしゃる「歳徳神」の存在をすっかり忘れてしまっているのだ。

 

歳徳神は福の神である。そして恐るべき牛頭天王の奥様であり、荒ぶる八王子神達の母親である。結論を先に言えば、恵方巻の所作を行う最大の意味は、八王子神からの障りを受けぬよう、無事に一年過ごせるよう、八王子神達の母親にお願いすることなのである。商売繁盛や家内安全といった願い事をするために行うというのは、筋が違うのだ。


故に今世間で行っている恵方巻の所作は、全く意味がないのである。


次回は私が考える、恵方巻の所作を紹介し、完結とさせて頂きます。



 続く~


※歳徳神・・・玉兎集では波利采女(はりさいじょ)とも言う。

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