2019-08-08
◆伏見稲荷の神寶神社 後編 十種神宝 2

神社で写真を撮る場合、基本はきちんと参拝を済ませてから、お写真頂きますと言ってからのが望ましいと思う。
礼を忘れて撮ってたら、えらいめにあったことも過去にはあった。
日本各地に祀られる稲荷の分社は数知れない。有名な稲荷社だと伏見稲荷、愛知県の豊川稲荷、岐阜県のおちよぼ稲荷、そして岡山県の最上稲荷などが有名だが、皆さんの近所に祀られる稲荷の分社は、圧倒的に伏見稲荷が多いと思う。(要確認)
そんな稲荷神の総本山ともいえる伏見稲荷なので、やはり写真を撮る時は先にお参りするのが礼儀だろう。
本殿には天照大神、伏見稲荷、そして十種神宝が御祀神として祀られている。
他になにかあるのかと探すと、本殿の左側に龍神様を祀る神社があった。

稲荷神と龍神さまは関係が深いという。いずれまた調べてみたいが、十種神宝を祀る神社に龍神があるというのは「なるほど」だった。何故かは、またどこかで触れるかもしれない。
他にも何か塚のようなものがあったが、これは撮らない方がよいと思ったので撮らなかった。
参拝を終え、社務所の方を見たら驚くべきものがあった。

撮影禁止!と厳しめに書いてあったのでカメラを向けるのをためらったが、これは大きな発見だったので遠目で撮影してしまった。ごめんなさい。ただ、モザイクはかけておいたのでご勘弁。
この額の絵は宝船の版画であった。通称なかきよの宝船だ。何のことかと思われる方が多いと思うが、私にとっては驚きであった。このことについても、いつか触れるかもしれない。

何かに使えるかと思い、一枚分けて頂いたのがこちらの画像。社務所に神職の方がみえたので、だれかの作品ですかと尋ねたら「富岡鉄斎」とのことであった。なんでもこの神社に鉄斎が彫った宝船の版木があり、それから摺ったとのこと。
私は趣味で煎茶のお稽古を嗜んでいるが、煎茶の御茶会などで、鉄斎の道具を何度か見たことがあるが、実際の所鉄斎と言う人物は明治期の文人という程度の知識しかなかった。神職の方から聞いた話で驚いたのは、鉄斎は神主であったということだ。
色々な神社を転々としていたが、最初に神主をしていた神社が石上神宮であった。
石上神宮とは奈良県にある神社で、古い記録によれば十種神宝が伝わっている日本最古級の神社である。
十種神宝と宝船と石上神宮の神主をしていた鉄斎、そして鉄斎が彫ったなかきよの版画・・・。偶然にしろ重なってるなと思った。
一体何のことやらですが、大きな発見だった。
伏見稲荷も知っているようで、まだまだ知らないことが多い神社だと再認識しました。伏見稲荷は千本鳥居だけではありません。ご興味のある方はこちらにも足を運んでみるのはどうでしょうか?
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2019-08-05
◆伏見稲荷の神寶神社 前編 十種神宝 1
京都の伏見稲荷へお参りに出かけた。

15年くらい前に一度お参りに来たが、今回は2度目の参拝。前回よりも外国人観光客が多いような。何でも京都の中で一番観光客が多いと云われているらしい。

10時30分に到着したが、既に観光客でいっぱいだった。

本殿で参拝を済ませてから、今回の目的である十種神宝(とくさのかむたから)を祀る神社を探すことにした。
その神社を知ったのは蔵書の中から伏見稲荷の広い境内の中に「十種神宝を祀る神社がある」という記述を見つけたから。
社務所にいた巫女さんにその場所を聞いたら、境内の案内図にその場所を記してくれた。千本鳥居の中を進むそう。
千本鳥居はインスタ映えするそうで、観光客は足を止めて撮影していたが、目的は違っていたので、千本鳥居の写真は撮らなかった。前回来た時、その鳥居の多さに圧倒されたが、それよりもしんどかったのは、その沢山続く鳥居の下を歩いていると頭がグラグラしてくることだった。鳥居が増えることでこういったことが起こるのかと思った。
以来、千本鳥居は潜るのはやだなという思いもあったので、15年経つ今回まで、伏見稲荷に足を向けることもなかった。
しかしその15年の間に、家の近所に祀られる白旗稲荷とのご縁、その白旗稲荷の塚が伏見稲荷の山の中にあること、そして十種神宝を神として祀る神社が伏見稲荷にあることを知ったので再訪という流れになった。
案の定、千本鳥居の中を潜って行くと、だんだんと頭がくらくらとしてきたが、脳裏に弁才天の御姿や、稲荷神の御姿、額に鳥居を思い浮かべながら弁才天や稲荷神の真言を小さく唱えながら歩いていたら、不思議と頭の重さが無くなっていった。
「根上松」という観光スポットが千本鳥居の途中にあるが、(これも写真がないので撮っとけばよかったと反省)その根上松の向かい側、進行ルート上で言えば根上松が左手にあり、右手側に山へと続く坂道がある。
その坂道を150メートルほど登ったところにあるのが、今回の目的地、「伏見神寶神社」だ。

山を歩いている観光客がたまに通るが、下の千本鳥居や本殿周りと比べると、ホントに同じ神社かと思えるほど人はおらず、ひっそりとしている。

境内にあった解説文によればこうある。

天照大神、稲荷大神、そして十種神宝を祀る神社であることが分かる。
社名の稲荷神寶社の由来は十種神宝であるので、やはり主は十種神宝なのだろう。
応仁の乱により、燃えてしまい再建されたのは昭和32年とある。随分長い間無かった神社だ。
~祝詞に「布留部由良由良 玉響かして 死れる人も反りて生きなん」とあり、神山に抱かれ、五体に宿る魂魄を振り起す処に神徳を見いだす鎮魂の神社である~
ともある。十種神宝は神道最大の謎と云われ、古の言い伝えでは死者をも蘇らせる力があると云う。
そもそも十種神宝とは何なのか?こちらの神社を紹介しながら少し考えたいと思います。
続く~

15年くらい前に一度お参りに来たが、今回は2度目の参拝。前回よりも外国人観光客が多いような。何でも京都の中で一番観光客が多いと云われているらしい。

10時30分に到着したが、既に観光客でいっぱいだった。

本殿で参拝を済ませてから、今回の目的である十種神宝(とくさのかむたから)を祀る神社を探すことにした。
その神社を知ったのは蔵書の中から伏見稲荷の広い境内の中に「十種神宝を祀る神社がある」という記述を見つけたから。
社務所にいた巫女さんにその場所を聞いたら、境内の案内図にその場所を記してくれた。千本鳥居の中を進むそう。
千本鳥居はインスタ映えするそうで、観光客は足を止めて撮影していたが、目的は違っていたので、千本鳥居の写真は撮らなかった。前回来た時、その鳥居の多さに圧倒されたが、それよりもしんどかったのは、その沢山続く鳥居の下を歩いていると頭がグラグラしてくることだった。鳥居が増えることでこういったことが起こるのかと思った。
以来、千本鳥居は潜るのはやだなという思いもあったので、15年経つ今回まで、伏見稲荷に足を向けることもなかった。
しかしその15年の間に、家の近所に祀られる白旗稲荷とのご縁、その白旗稲荷の塚が伏見稲荷の山の中にあること、そして十種神宝を神として祀る神社が伏見稲荷にあることを知ったので再訪という流れになった。
案の定、千本鳥居の中を潜って行くと、だんだんと頭がくらくらとしてきたが、脳裏に弁才天の御姿や、稲荷神の御姿、額に鳥居を思い浮かべながら弁才天や稲荷神の真言を小さく唱えながら歩いていたら、不思議と頭の重さが無くなっていった。
「根上松」という観光スポットが千本鳥居の途中にあるが、(これも写真がないので撮っとけばよかったと反省)その根上松の向かい側、進行ルート上で言えば根上松が左手にあり、右手側に山へと続く坂道がある。
その坂道を150メートルほど登ったところにあるのが、今回の目的地、「伏見神寶神社」だ。

山を歩いている観光客がたまに通るが、下の千本鳥居や本殿周りと比べると、ホントに同じ神社かと思えるほど人はおらず、ひっそりとしている。

境内にあった解説文によればこうある。

天照大神、稲荷大神、そして十種神宝を祀る神社であることが分かる。
社名の稲荷神寶社の由来は十種神宝であるので、やはり主は十種神宝なのだろう。
応仁の乱により、燃えてしまい再建されたのは昭和32年とある。随分長い間無かった神社だ。
~祝詞に「布留部由良由良 玉響かして 死れる人も反りて生きなん」とあり、神山に抱かれ、五体に宿る魂魄を振り起す処に神徳を見いだす鎮魂の神社である~
ともある。十種神宝は神道最大の謎と云われ、古の言い伝えでは死者をも蘇らせる力があると云う。
そもそも十種神宝とは何なのか?こちらの神社を紹介しながら少し考えたいと思います。
続く~
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