2018-03-27
◆辨天寺

名古屋市港区にあるお寺「辨天寺」。
仕事中に真言宗の匂いのするお堂を見つけた。
個人的に弁天様は好きでよくお参りしてるので、お寺の名前を見てこれはお参りせねばと立ち寄った次第。
お堂の中に入り、手を合わせてお参りしたが凄い弁天様だと感じた。

弁才天を本尊格で祀るのは珍しい。
日本三大弁天の一つに、滋賀県の竹生島の弁才天が挙げられるが、そこの名古屋別院がこちらのお寺だ。
弁才天のお姿は大まかに分けて2種類ある。一つは腕が2本で琵琶をもった姿。
もう一つは腕が8本で、頭上に宇賀神を頂く宇賀弁才天と呼ばれる姿だ。
辨天寺の弁才天は後者で秘仏となっている。
本尊秘仏宇賀弁才天は、元々は彦根城の城主、井伊直弼公が天守閣に安置し信仰していた尊像で、明治初年に井伊家より竹生島に奉納されたものがこちらで祀られるようになったとのこと。大正の頃に建立したお寺と聞いていたので、本尊は新しいのかと思っていたが少なくとも江戸期のものであると分かった。
お寺の資料によれば、宇賀弁才天の八本の腕にはそれぞれ持物と呼ばれる宝具を手にしているが、それらは如意輪観音、馬頭観音、準堤観音、聖観音、千手観音、十一面観音、不空絹索観音、白衣観音の八大観音の惣体を表し、各々の誓願を示されたものであるとあった。
これはつまり凄い御力を持っているということになる。八大観音の力だ。
資料にはこうもあった。おそらく弁才天に関する経典の一節であろう。
弁才天の御本誓は、もしも貧苦で困り果てた人があって福運を祈る時、
「我もし一、七日の中に其の願を満たさなかったならば、誓って正覚を獲られない。そして若しもこの言が虚妄であったならば、我逆罪を作らずといえども、阿鼻城を家と成し、無量却を経ても仏にまみえない」
弁天さまの言葉を借りればこういうことだろうか。
「貧苦で苦しんでいる人が私に福運を祈る時、1週間以内にその願いを満たすことが出来なかった場合、私は正気ではいられません。そしてもしこの誓いが虚妄であったなら、私の家は八大地獄の様相になりますし、私自身も永遠に仏(如来)には会いません」
福徳貧転の願いが成就できない場合は、弁天様は落ち込みまくって地獄のような状態になる・・・・・・。
つまり裏を返せば途轍もない弁才天の自信の現れた言霊なのだ。私を信じ、貧苦からの脱出を願うものは必ず成し遂げましょうと言うのである。
真面目にお参りしる人には、御利益がありそうな感じがしたお寺だった。名古屋一の弁天様と呼んでもいいかもしれない。
ご興味のある方は是非お参り下さいませ。
◆辨天寺
住所:名古屋市港区多加良町4-278-1
電話:052-381-2306
1月1日~1月7日 御開帳
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