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主に寺社参拝を通しての気付・思ったことのお話

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紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

主に趣味のお寺と神社の参拝を中心としたブログです。

◆紅葉屋呉服店
momijiyagohukuten.com

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◆犬神様を考える 最終回  ~庶民にとっての氏神とは~

神社の神様の御利益というのは神様の性質に沿ったものだ。しかし、神社によっては、「本来のこの神様は、恋愛成就が得意分野だと思うけど、商売繁盛や交通安全とかあるなぁ。後付けじゃねぇか、これ?」と思う事がある。伊奴神社の御祀神の一柱、伊奴姫神の御利益は子孫繁栄とあったが、手持ちの資料には伊奴姫神と子孫繁栄の接点は分からなかった。昔から犬が多産で仔犬の育ちもいいことから、犬にはお産、子育てに関する霊力があ...
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◆犬神様を考える 第12回 ~犬の王 その3~

過去回で犬頭糸の昔話を取り上げた。(こちらを参照)この話では男女の夫婦が登場する。二人でいた状態から、夫が家を出てしまい、しばらくしてまた妻のもとへ帰り円満となる。私はこの夫婦が人ではなく後で祀られた夫婦の神ではないかと考えた。前回で、祟る神への対応方法とは、どのようなものがあるかを述べた。①仏様の力を借りて供養する。②別の強い神を持ってきて封じ込める。③祟る神自体を祭り上げて神として祀る。この三つ...
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◆犬神様を考える 第11回 ~犬の王 その2~

犬の王の昔話から着目した点を挙げてみた。まずは神社の社歴からも、昔話からも読み取れる「稲」について考えてみる。稲、米というのは当時の日本人にとって大変貴重な命の糧である。神様にも供えるものだし、米から出来る酒も神に供えるものだ。京都の伏見稲荷の昔話には、伏見稲荷を祀った古代豪族「秦(はた)氏」が増長、慢心したある日、鏡餅を的にして弓矢を射たところ、罰が当たって酷い目にあったというものがあった。古代...
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◆犬神様を考える 第10回 ~犬の王~

伊奴神社において、御祀神の一柱、伊奴姫神と犬は関係がない。それは間違いない。しかし、伊奴神社とこの地域に残る不思議な民話、「犬の王」は何かしらの関係があると思う。◎犬の王昔々、今から1300年ほども前のこと。現在の西区稲生(いのう)町の辺りは一面田んぼであったが、まだ庄内川の治水前のことで、堤防がなく川の方が田んぼより高かったので、毎年雨季には川が氾濫して稲が流され、百姓達の難儀は大変なものであっ...
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◆犬神様を考える 第9回 ~伊奴神社(名古屋市)について~

今回からは場所を変わって、名古屋市西区にある伊奴(いぬ)神社についてです。まずは御祭神。境内の看板によれば、「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」とその息子「大年神(おおとしのかみ)」、そして大年神の妻である「伊奴姫神(いぬひめのかみ)」の三柱の神々が主祀神として祀られている。境内には他にも御祀神について記された看板があった。判りにくいが、こちらの看板には先ほどの三柱の神々の名がない。境内にある他の社の...
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◆犬神様を考える 第8回 ~三河の犬神様 まとめ~

糟目犬頭神社・犬尾神社・犬頭神社(豊川市)の三つの神社に祀られる「犬頭大明神」についての纏め回です。 ◎三河に残る犬神様の考察 7世紀頃に創建された犬の神社。祀られていた本来の神はもっと古い、古代のこの地域の豪族(以下A族)であった。A族は鉄や銅の鋳造技術や絹糸の技術を持っていた。(絹糸の技術は後の時代か?)ある日、大和朝廷からヤマトタケル率いる屈強な軍勢がやってくる。降伏か?一戦交えるか?配下にな...
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◆犬神様を考える 第7回 ~攻めて来たもの~

今回は三河に遺る、社名に犬の字がついた神社のまとめ回の予定でしたが、大切なことを一つ忘れていた。それは古代において、この地域に戦争があったと推測したが、一体誰が攻めて来たのだろうか?愛知県の岡崎市、そして隣接する安城市や西尾市にある古い神社や、民話を拾っていくと共通するものが出て来るのに気付いた。熱田神宮系の神々を祀る神社と、古代の英雄神「ヤマトタケル」に纏わる民話だ。(関連ブログはこちら)例えば...
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