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2013-08-22

木曽駒登山 その2 光前寺の早太郎

木曽駒を下山した後、昼食をとることになった。
同行してくれたNさんは、事前に計画表を作成していて、
ここまで時間通りの流れだった。

昼食は明治屋さんというソースかつ丼で有名な店だ。
昼時という事もあり、予約表に名前を記入したあと、待ち合いスペーズ兼御土産コーナーで待っていた。

ぼんやり店の中を眺めていると、ふと、一枚の三重塔のポスターが目にとまった。
どうやら、この界隈では有名な古刹らしい。

へとへとだったので、パスしようかと思ったが、Nさんが「行っても良いよ」と
気を使ってくれたし、これも何かの御縁と思いお参りに行くことにした。

食事を終え、近くの銭湯で汗を流し寺に向った。

木曽駒5

お寺の名前は光前寺。御庭が有名らしい。天台宗のお寺だ。

木曽駒6

御本尊は秘仏不動明王。お寺の縁起によれば、

開基本聖上人は、比叡山にて研学修行の後、太田切黒川の瀑の中より不動明王の尊像を授かり、この地に寺を開かれました。

とのこと。炎の不動明王が川の中から現れたというのが面白い。
ここにも「火と水の関係」が見えた。

そういえば、滝付近にはお不動さんが多い。

こちらのお寺、由緒ある長野県屈指の大寺だが、他にも有名なものがあった。

早太郎(はやたろう)の墓である。

木曽駒9

初めて早太郎の存在を知ったのは、一冊の漫画だった。
漫画のタイトルは「うしおととら」。
個人的には「ゲゲゲの鬼太郎」を越えた妖怪漫画だと思うが、
その作中で、ヒヒの怪物と相討ちになり死んだ一匹の犬のことを知った。

心惹かれるものがあったので、いつか早太郎所縁の地を訪れてみたいと思っていた。

しかし、なかなか機会に恵まれず、場所すらもよく分からないまま忘れかけていたが、
この日、たまたま立ち寄ったこのお寺に何と早太郎のお墓があったのだ。

木曽駒8

700年前の話だが、多くの人達の心を捉えたのだろう。
早太郎の伝説は今尚語り継がれ、大切にされていた。

木曽駒7

本堂軒下のびんずるさんの横に、早太郎は座っていた。

意外な所で早太郎との御縁があった。
また、ここには辨財天もお祭りされていた。

木曽駒10

大きな杉の木がまるで鳥居のようになっている。

(そういえば、さっき山の頂上で辨天様の真言、唱えてたよな。
だから、予定にも入ってなかったお寺で、御縁を頂いたのかも…。)

などど思いながらお寺を後にした。

偶然を偶然として片付けるのか、それとも有り難いこととして受け止めるのか…。

どちらも起こった現実に変わりは無いが、受け止め方で得られるものが全く違ってくると思います。


※光前寺さんのHPはこちら

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2013-08-15

木曽駒登山 

8月11日、本格的な初登山をした。場所は長野県の木曽駒。

以前、友人に9月に白山を一緒に登らないかと誘われたので了承したが、
こちらは登山はど素人。

白山は登りに4時間かかるそうなので、練習を兼ねて木曽駒に行くことになった。

木曽駒1

早朝から登り始めて2時間位で登頂出来た。
天気も良く、景色も素晴らしい。

へばりながらも登る事が出来たのも、同行してくれたんNさんのアドバイスや協力があったおかげだ。
ありがとうございました。

さて、山を登る人にとって「山登り」とは様々な意味があると思う。
良い景色を見る為、リフレッシュの為、運動や観光、目標を達成することで得られる喜び・・・。
登山に興味が無い方でも一度は耳にしたことがある言葉「そこに山があるから」などなど。

どれも山登りをするのに明確な答えだ。

しかし、もし誰かに「山に何故登るか?」と問われたら「御登拝です」と答える。
よくよく考えても、それ以外の答えは見つからない。

実際、山には社が設けてあることが多い。木曽駒もそうだった。

木曽駒3

大きな磐座もある。山には数カ所こうした社があったが、写真の場所には大きな剣(鉾?)もあった。
木曽駒4

鉄の為、錆びて折れていた。結構古い物だろうか?

木曽駒2

何とも雰囲気のある鳥居がある社。

木曽駒12

これが山頂、一番高い所にあった社。

ヘロヘロになりながら、手を併せてお参りをする。
登頂出来た事と、山の神様に出会えたことを感謝する。

御祀神は分からなかった。何も書かれていない。
今思えば不思議だったが、何故かこの時、辨財天の真言を唱えていた。

山の頂には石がゴロゴロしていた。
人が沢山いたので、直ぐには想像出来なかったが、もしこの場所に一人でいたとすると、
どこかおっかない感じを受けたと思う。

賽の河原とはこんな感じではなかろうか。

脳内で誰もいない状態を想像した時、ここはあの世とこの世の境では?と思えた。

参拝を終え、頂上に沢山転がっていた石の一つに腰かけ、持参したおにぎりを食べていた時、
ふと空に目をやると、谷の方から垂直にもくもくと雲が現れた。

木曽駒11

偶然かもしれないが、私には首をもたげた大蛇に見えた。
眼下の山に匹敵するかのような超特大の大蛇だ。


自然現象には違いないが、唯の偶然と捉えるか、それとも山の神か辨財天か、
あるいは他の何かが御褒美をくれたのか…。

ただ有り難いなと思った。



プロフィール

紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

主に趣味のお寺と神社の参拝を中心としたブログです。

◆紅葉屋呉服店
momijiyagohukuten.com

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