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2012-03-01

近長谷寺 その2

~続き

近長谷寺の御本尊、十一面観音は長谷型とも言われ、錫杖を持っているのが特徴だ。

寺伝によれば、奈良時代の頃、一本の楠の大木から三体の仏像が造られた。
奈良県にある長谷寺と、神奈川県は鎌倉にある長谷寺、そして今回紹介する近長谷寺である。

このブログでも以前取り上げたような記憶があるが、元々この楠の大木は霊木であった。
(確か)災害が原因でこの霊木は倒れるが、倒れた後、近づく人間に祟りまくったと云う。

誰一人近づくことがなくなったこの霊木。噂を聞きつけた得道という僧侶が、
尋常ではないこの霊木を供養し、仏師の集団の力を借り三体の観音像を掘り上げたという。

こうして祟りまくっていた霊木は十一面観音像に生まれ変わり、人々から崇拝されることになった。
祟りが収まったのである。

奈良と鎌倉の長谷寺は以前お参りに行った事がある。どちらの尊像も大きく立派であるが、
史実だと奈良~平安時代にかけての仏像だが、実際は室町時代くらいのものであった。

これは長い歴史の中で、災害や戦火で当時の、オリジナルの尊像が失われてしまったからだろう。

しかし、近長谷寺の十一面観音像は平安時代の作である。
真に貴重な、当時のものが良好な保存状態で祀られていのだ。

大きさは6.6メートル。奈良や鎌倉の仏像と比べると若干小さいが、
それでも見上げるような巨像である。

普通、寺院の堂内は撮影禁止であるが、ここの場合は写真を撮っている人が結構いた。
私も、まじって写真を撮った。

しかし、撮るまでが勇気がいる。
体の芯が震えるような感覚がある。「畏れ多い」という言葉があるが、
このことを言うのだと思った。

恐る恐るカメラを構え、シャッターを押す。

近長谷寺4

一枚目はブレてしまう。
続けて何枚か撮るが、やはり上手く撮れない。

撮らせてもらえないのだ。

これはいかんと気を取り直し、真言を唱え「お写真を頂きます」と小声で発し、
シャッターを押した。

近長谷寺5

何とか撮影することが出来た。
正面に回って撮ることも出来たが、そうしなかった。

真正面からカメラを向ける事が、どうしても出来なかったからだ。

当日は内陣まで入り、正座してお参り出来た。
時間さえ許せば、どれだけでも眺めていられる素晴らしい十一面観音だった。

続く~










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プロフィール

紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

主に趣味のお寺と神社の参拝を中心としたブログです。

◆紅葉屋呉服店
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