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主に寺社参拝を通しての気付・思ったことのお話

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紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

主に趣味のお寺と神社の参拝を中心としたブログです。

◆紅葉屋呉服店
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広小路の妖怪 『汁粉婆』 最終回

~続き妖怪『汁粉婆』の正体を考え、探っていく内に一つの結論が出た。汁粉婆の正体、それは広小路界隈に住んでいる人々が、本来なら崇め祀らねばならぬ、氏神なのである。それが忘れられ、放置されたことにより妖怪化してしまったのだ。名古屋の古代史を調べるにあたり、避けては通れないのが熱田神宮と『尾張族』だ。熱田神宮と尾張族についてはまだまだ勉強不足なので、ここで詳しく述べることは適わないが、尾張族は現在の愛知...
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広小路の妖怪 「汁粉婆」 その6

~続き最後の謎、「何故老婆の姿なのか?」を考えてみる。仏教でも神道でも、女性の神は綺麗な方が多い。吉祥天、弁財天、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、宮簀媛命(みやすひめのみこと)などなど、どの皆様も『超』が付く程の美神である。そうなのだ。※祀られる女神は美しい方が多いのだ。汁粉婆が女神だと考えるなら、かつては老婆の姿をしていなかったように思える。それが何らかの理由で老婆の姿になったのであろう。...
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広小路の妖怪 「汁粉婆」その5

~続き順序は逆になるが、まずは謎②について考えてみる。何故「汁粉」なのかを…。汁粉と良く似た食べ物に「ぜんざい」というものがある。関西より西はもっぱら汁粉とは呼ばず、ぜんざいと呼ぶそうだ。見た目もほぼ同じ。餡のあずきが形が残っているかいないかの違いだ。実はこのぜんざい、漢字で書くと「善哉」となる。意味は「良きこと」である。またテレビ番組で知ったが、島根県の方では、ぜんざいを漢字で書く場合、「善哉」で...
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広小路の妖怪 「汁粉婆」その4

~続きよく分からない汁粉婆の正体。調べようにも深く解説してある書物もない。しかし、特徴から考えるに、おぼろげながら姿が観えてくる。まず、『見事な塗の椀を差し出す』という事からは、元々は身分の高い存在だったのだろう。とにかく災厄を浴びせまくる姿からは、かなり怒っていると分かる。誰か特定の人間に祟るという訳ではなさそうだが、広小路界隈にしか出没しないことを踏まえると、地元の人間に祟っているようにも観え...
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広小路の妖怪 「汁粉婆」その3

~続きよく、道等を歩いていて、突然何かと出会う事を「出くわす」と言うが、これは「出喰わす」であると思う。行き成り出てきて喰わされるのである。この言葉の出所は、案外名古屋広小路の「汁粉婆」から来ているかもしれない。さて、Ⅳの「川にほおかる」という箇所が重要である。話は変わるが、父が小学生の頃、「ほをかりさん」と言う遊びが流行ったそうだ。どんな遊びかと言うと、マッチに火を点けた子供数人が一列に並び、後...
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広小路の妖怪 「汁粉婆」 その2

~続き前回述べた特徴に、一つ忘れたことがあったので、まずは追記する。⑩頭に※標縄をしている。一つ一つ検証する前に、もしこれをお読みのあなた様が、夜中の広小路通で汁粉婆と遭遇した時の為に、対処法を記しておく。■汁粉婆と遭遇した際の対処法もし汁粉婆と出会ってしまったら…。Ⅰ 声を出さずに頭を下げる。Ⅱ ゆっくり回って後手を差し出し、椀を受け取る。Ⅲ 汁粉を零さぬよう、頭を下げて堀川目掛けてひたすら歩く。  ※...
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広小路の妖怪 「汁粉婆」 その1

名古屋市の中心部に「広小路通(ひろこうじどおり)」という広い道がある。最近、嘗てこの広小路通に妖怪が出たことがあると知った。時は江戸、広小路通に一体の妖怪が出ると噂になった。その妖怪の名は「汁粉婆(しるこばばあ)」と云う。遭遇したら最後、祟られて憤死するという恐ろしい妖怪だ。話の中身はこんな感じだ。■妖怪「汁粉婆」の特徴①辻や辻奥から突然出てくる。②「汁粉、いらんきゃーも」と皺だらけの痩せた手で、 ...
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