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主に寺社参拝を通しての気付・思ったことのお話

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紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

主に趣味のお寺と神社の参拝を中心としたブログです。

◆紅葉屋呉服店
momijiyagohukuten.com

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紅葉の話 その10

~続き■脇差「童子切り」の話平維茂が紅葉征伐の際、用いた刀が「童子切り」である。最古の刀工、伯耆安綱(ほうきやすつな)作というこの刀は戸隠神社に奉納された。その後、紆余曲折あり現在は松巌寺に残っている。この「童子切り」という銘は深い意味があるような気がしてきた。「童子」という言葉は二つの意味を指していると思う。一つは「鬼」のことだ。昔話に登場する数々の鬼には名前があることが多いが、○○童子という鬼が...
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紅葉の話 その9

~続き紅葉が大六天魔王と結びついた事については、二つの可能性があると思う。一つは攻め入る側の大義名分である。キリスト教圏における中世の魔女狩りのように、魔王を信仰しているとした方が、格好がつくと云うものだろう。二つ目は史実通り、紅葉が大六天魔王を信じていたとすると、その理由を考えてみた。いかに才女の紅葉と言えど、相手は百選練磨の平維茂と選りすぐりの戦闘集団である。そんな大軍と戦うには、魔王の力を借...
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紅葉の話 その8

~続き「紅葉狩」の話を勝った側と負けた側から観たことによって、なんとなくだが、話の筋が解ってきた。物語の内容はともかく、未だ気になる点があるのでそれを調べてみることにする。それは物語に度々登場する「大六天魔王」についてだ。■大六天魔王について考える。またの名を自在天。大六天魔王として信仰していた人物には、あの織田信長がいた。信長は自らを大六天魔王と名乗っていたとも云う。調べると驚異的な話がごろごろ...
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紅葉の話 その7

~続き紅葉の配下にも注目してみた。その中には、どうも踏鞴(たたら:製鉄集団)や虐げられた人たちが集まっていたようである。例えば、紅葉の話 その4で少し紹介したが、平将門の配下の子孫がいた。全部で4名いて、名はそれぞれ鬼武、熊武、鷲王、伊賀瀬と云う。平将門と云えば、朝廷に戦いを挑んだ猛将で、朝廷から見れば逆賊、関東の人々から見れば英雄である。史実では、奮闘空しく将門は討たれてしまうが、その配下の処遇も...
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紅葉の話 その6

~続き何故挙兵しなければならなかったのかを考える上で土地に注目してみた。紅葉が住んでいた地には「別所(べっしょ)」という町名が残っている。別所という地名は全国に散らばっているという。文字から察するに、別の場所、他とは違う場所という意味合いがあるのだろう。「鉄と俘囚の古代史 柴田弘武著」によれば、全国500箇所の「別所」を調査した所、古代の金属産地、もしくは加工地であると分かったとあった。因みに「俘囚...
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紅葉の話 その5

~続き民間に伝わる話との相違点を述べる。■長野県、地元の人達に伝わるもう一つの紅葉の話。①源氏の頭領、源経基の養女であった紅葉は宮中にいた時、平氏側の策謀により、 無実の罪を被せられ、戸隠に追いやられた。②水無瀬(みなせ)という土地に辿りついた紅葉は、里人に暖かくもてなされる。 やがて館が建てられそこに住む。里人は内裏屋敷と呼んだ。③紅葉は加持祈祷や医学の知識を用い、病人を治す。また裁縫や手芸、読み書...
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紅葉の話 その4

~続き■紅葉討伐編⑩戸隠の地に住むことになった紅葉は深山の岩屋にて子供を産む。 そしてしばらくは落ち着いていた。⑪都を忘れられない紅葉はだんだんと鬼の本性を顕にする。 そして※1配下を徐々に増やしていく。⑫略奪等の悪事を重ね、だんだんと組織が大きくなっていく。⑬やがて都まで紅葉の噂が届くと、時の天皇、冷泉天皇が平維茂(たいらのこれもち)に命じ、 紅葉討伐隊が編成される。⑭ついに紅葉軍と平維茂軍が激突する。...
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紅葉の話 その3

~続き■都~戸隠編④都に逃れた呉葉は紅葉(もみじ)と名を変え、化粧品や髪飾りを売る店を開く。 近隣の子女に琴を教えてもいた。⑤まもなくその美貌がしれ渡り、源経基(みなもとのつねもと)の奥方の侍女となる。 そして経基の寵愛を受け懐妊する。⑥この頃、経基の正妻の体調が著しく悪くなる。⑦異変を感じた経基は、比叡山の大行法師に祈祷を頼んだ。 すると、これは何者かによって呪詛されている事が判明した。⑧法師は一計を...
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紅葉の話 その2

~続き鬼女紅葉の言い伝えは長野県の別所温泉近くにある常楽寺に「北向山霊験記戸隠山鬼女紅葉退治伝(きたむきやまれいげんき とがくしやまきじょもみじたいじのでん:長いよ)」として残っている。調べてみたら意外に細かいところまで残っている話だった。長い話なので掻い摘んで紹介します。『鬼女紅葉の話』■その生い立ち編①承平7年(937年)、奥州会津にて生を受ける。名は呉葉(くれは)。 ※1両親は笹丸と菊世という。 子...
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紅葉の話 その1

「もみじ」のネームの由来は、我が家の店名が「紅葉屋」なのでそこからとった。では「紅葉屋」の名前の由来は何か? それは亡くなった祖父が、江戸時代からある『紅葉屋』(名古屋市の歴史にも登場する、当時の看板が名古屋市博物館にもある)で働いていた頃の話で、自分で店を持つ際、のれん分けしてもらったことからきている。では、大元の『紅葉屋』は、何から名前をとったのか?随分昔に祖父からその話を聞いた。『紅葉屋』の...
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