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主に寺社参拝を通しての気付・思ったことのお話

プロフィール

紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

主に趣味のお寺と神社の参拝を中心としたブログです。

◆紅葉屋呉服店
momijiyagohukuten.com

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玉圓尼の厨子 その2

~続き厨子の中に入っているのは金銅仏だ。伝来はこのようなものだ。奈良時代の話。行基が彫った霊木仏があった。それから時が流れて平安の始め、この仏像が祀ってある寺が火災になった。その時、慈覚大師円仁がこの寺の噂を聞き赴いたおり、焼け残り炭と化した霊木仏の胎内から一体の小さな金銅仏を見つけた。その金銅仏は釈迦如来であり、これが尋常ではない仏像と気付いた円仁はすぐさま裂に包み、それから完全秘仏とした。それ...
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玉圓尼の厨子 その1

8月8日は※まるはちの日という事で、当店、紅葉屋も所属している押切商店街のイベントが行われる。毎年、お抹茶やお菓子が振る舞われ、餅投げを行ったりする。そんなまるはちのイベントだが、今年はひょんな事から例年と若干違う事を行う。それは、祖父の代から我が家で管理、祀ってきた元客仏が入った厨子を初公開するというものだ。客仏とは家で代々祀って来た仏様ではなく、縁あってやって来た仏様のこと。厨子(ずし)とは仏...
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広小路の妖怪 『汁粉婆』 最終回

~続き妖怪『汁粉婆』の正体を考え、探っていく内に一つの結論が出た。汁粉婆の正体、それは広小路界隈に住んでいる人々が、本来なら崇め祀らねばならぬ、氏神なのである。それが忘れられ、放置されたことにより妖怪化してしまったのだ。名古屋の古代史を調べるにあたり、避けては通れないのが熱田神宮と『尾張族』だ。熱田神宮と尾張族についてはまだまだ勉強不足なので、ここで詳しく述べることは適わないが、尾張族は現在の愛知...
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広小路の妖怪 「汁粉婆」 その6

~続き最後の謎、「何故老婆の姿なのか?」を考えてみる。仏教でも神道でも、女性の神は綺麗な方が多い。吉祥天、弁財天、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、宮簀媛命(みやすひめのみこと)などなど、どの皆様も『超』が付く程の美神である。そうなのだ。※祀られる女神は美しい方が多いのだ。汁粉婆が女神だと考えるなら、かつては老婆の姿をしていなかったように思える。それが何らかの理由で老婆の姿になったのであろう。...
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広小路の妖怪 「汁粉婆」その5

~続き順序は逆になるが、まずは謎②について考えてみる。何故「汁粉」なのかを…。汁粉と良く似た食べ物に「ぜんざい」というものがある。関西より西はもっぱら汁粉とは呼ばず、ぜんざいと呼ぶそうだ。見た目もほぼ同じ。餡のあずきが形が残っているかいないかの違いだ。実はこのぜんざい、漢字で書くと「善哉」となる。意味は「良きこと」である。またテレビ番組で知ったが、島根県の方では、ぜんざいを漢字で書く場合、「善哉」で...
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