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2022-12-10

◆古墳のある土地(地域)に住む その4

古墳のある地域に住んでいる人で、特に住んでるけど何もないよという人も多いと思います。

古墳の中に眠る神も静かな状態であれば何もおきないでしょう。


しかし、回りの人間が禁忌に振れれば怒って出てくることもあるかもしれません。そうなると不幸なことが起こるかも。

もしそうなった場合はどうするか?


あくまで可能性の話ですが、古墳関係で何か災いが起きる場合は、かなり厳しい事態が想像されます。相手は荒ぶる神様です。


何でもかんでも悪いことは霊的なことばかりではないです(ここ大事)が、もし不幸の原因が本当に荒ぶる神様であった場合、死者が出たり、いきなり重い病気になったり、ひどい交通事故などが考えられます。また、一回だけでななく何度も続くことになるかも。


そういう状況になってしまった場合、まずはそういうことが分かる人に相談せねばならないでしょう。ただ、霊能者にもピンキリありますし、怪しい人も多いので、本物と言える人を見つけないとなりません。こういう場合、私の経験で言えば神道よりは仏教が良いと思います。僧侶です。(神道が劣っているとかではない。神道でもそういう人はいると思います)
 
 
宗派で言えば、真言宗や天台宗などの密教系、あとは日蓮宗系でしょうか?これらの宗派でもこういう案件に対応できる祈祷寺を探さないとならないでしょう。全部が全部やってくれるとは限らないからです。
 
 
後の主だった仏教宗派、曹洞宗、臨済宗、浄土宗などはあまり祈祷とかはやってないと思います。(やっているところもあるが)浄土真宗は全くやりません。


何か連続した不幸があり、そういうことが相談できる僧侶に縁があったとします。対策としてはこうなります。

①まず不幸の原因を観て貰います。

②古墳の神が怒っている(他霊的な原因)となった場合は御祈祷となります。

③御札などを分けてもらい家で祀る。

④当事者やそこに住む家族が強い信仰心をもつ。


という流れになります。古墳が原因というか、土地の神様が怒っている場合は、その土地を離れるという方法もありますが、持ち家の場合はそうもいかないです。そんな時は上の4つの方法で難を逃れることも可能かと思います。


以上、自分の経験、人から教えて頂いた話、父から学んだことを踏まえて考えてみました。触らぬ神に祟りなし・・・です。


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古墳公園5
あかね古墳公園の円墳






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2022-12-09

◆古墳のある土地(地域)に住む その3

前回のブログで古墳にはあまり登らない方が良いと述べましたが、古墳の中には登れる場合がたまにあります。


私が以前行った整備された古墳公園とか、古墳の上に神仏が祀られている場合です。


数はそんなに多くは無いと思いますが、古墳を見て回ると大き目の古墳の上には神社が建っていたりすることもあります。(神社の境内に古墳があることもある。椿大社とか)


古墳の上にある神社では、神様で言うと市杵島姫命(いちきしまひめのみこと 厳島社)、木花之佐久夜毘売命(このはなさくやひめのみこと 浅間社)、菊理姫尊(くくりひめのみこと 白山社)、天神様(天神社)などがありました。また仏様で言うと、過去に愛染明王が祀られている古墳もありました。
 
 
これら古墳の上に祀られている神仏は、古墳が作られた時には無かったでしょう。古墳が出来て数百年経った後、何らかの理由があり古墳の上に社や祠を建て、神仏を祀らざるをえなかった可能性があります。私が今までお参りした古墳の上にある社や祠には建築した理由が記されたものはなかったように記憶していますが、おそらく何か良くないことがあったのだと思います。


例えば古墳の周辺にあった木を切った所、病気になったり亡くなった人があった。残った人達は古墳の神が怒っていると解釈し、より強い神仏を祀り上げることで、古墳の神の怒りを抑えようとしたというパターンです。


総社市古墳3

 
前々回のホテルの敷地内にあった古墳群の話でも、昔はその地に神宮寺がありました。


古墳群が出来て何百年経ち、仏教寺院が建立された。何の為に?


ホテルの古墳群にあった神宮寺は、仏の力で時の権力者の方に障りが来ないように、寺を建てて何もおこらないようにする・・・そういう意味合いだったのかもしれません。


23166412.jpg


古墳の上に神仏が祀られている建物があり、そこへ登る為の階段もあり整備されている場合は、お参り目的であれば古墳に登っても特になにも無いと思います。


いろいろとあちこちで神社参りを繰り返していると、根拠は無いのですが、何か雰囲気と言うか気配と言うか、緊張する神社がたまにあったりします。一種の勘に近いものですが、古墳も勘が働くようになると、これは気を付けようと思うことが出てくると思いますが、何も祀られていない場合は、やはり登らない方が良いと思います。

 
このブログ作成に当たり、古墳公園の古墳もよく登ったなと自分を鑑みて思いました。


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2022-12-08

◆古墳のある土地に住む その2

前回はこちら

古墳は昔の人のお墓です。お墓ですが、所謂お寺とかにある墓地の墓とは少々違うように思います。どちらかというと神社に近いような印象を受けます。


過去ブログで滋賀県にある古墳公園に行った話を上げましたが、思うに古墳とは人を神に祀り上げるものと言う一面があるように思えます。


古墳がある場所は、一基だけあることは少ないです。現代では諸事情によって一基だけポツンとあることもありますが、元は一か所に複数あったことが多いでしょう。その地域全体が霊地ということです。


もし、自分がそういった地域に住んでいたとしたら?と仮定して考えてみました。


①古墳の中にはむやみに入らない。登ったりしない。

②古墳の中の草木は触らない。

③古墳付近、敷地の中にゴミを捨てない。

④地域の豪族の可能性があるので敬う。



ざっと考えたらこんなとこでしょうか。神社参拝の注意事項と共通していると思います。

②は神社の草木でも同じですが、境内にあるものは全部神様のものであるので、勝手に千切ったり持って帰ったりはしてはいけないです。石とかも持ち出すのはよくないと思います。


③も当たり前の話ですが、④と関連して考えますと地域を守ってきた神様という一面がありますので、ゴミを捨てたりするのは論外だと思います。個人的にはそんなことは無いと思いますが、地域のゴミの集積場所が神社や古墳の前だと大変まずいと思います。


①については、気を付けるにこしたことはないでしょう。神社の建物に登ることは絶対にしませんし、自分の家の墓石に登るかと言われれば、誰もそんなことはしないはずです。バチが当たると誰もが思うでしょう。


昔、とある方からこんな話を聞きました。(以下Aさん)旦那さんの転勤で家族皆が引っ越すことになった際、一軒家を探していた時の話です。場所は滋賀県の某所でした。
 
 
不動産屋さんに案内され、いくつか物件を見て回ったそうですが、その中の一件は中も見ずに止めたそうです。Aさんはある種の感が強い方で、小高い土地の上に立っていた家の入口に立った時、異様な雰囲気を感じたそう。それを象徴するかのように玄関ドアやその周辺に毛虫がびっしりついていたとか。
 
 
築で言ったらまだ数年の綺麗な青色系の壁の家で、家賃もお値打ちだったそうですが、瞬間的にこの物件はマズイと思ったそうです。Aさんが言うには、この家はどうも古墳の上に立っていたとのこと。
 
 
私は神社と古墳はよく似ていると思いますが、神社は祀られていますが、古墳は祀られていません。なのでより慎重になるのは古墳の方だと思います。

1558519.jpg


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2022-12-05

◆古墳のある土地に住む その1

総社市古墳1


家族で岡山県の最上稲荷へお参りに行きました。一泊旅行です。泊まった施設はサントピア岡山総社。


前回の最上稲荷参拝時もここに泊まりました。その時気付いたのですが、ホテルの駐車場にあった看板に、付近に古墳があると知りました。前回は行かなかったので、今回は行ってみることに。

 
看板通りに進むと石碑がありました。

総社市古墳2


この石碑の周りを見渡すとこれが目に入りました。

総社市古墳3

三角縁神獣鏡が出土したようです。また神宮寺もこの付近にあったそう。

総社市古墳4

そしてお目当ての古墳の道案内看板がありました。大ぐろ古墳と言います。秦の郷とあるので、古代豪族の秦氏と関係あるかもしれません。

総社市古墳6

看板の方へ進んでいくと、森の中に古墳がありました。何とも言い難い雰囲気でした。怖いとか気味が悪いとかはなかったです。

分かり難いですが前方後円墳です。画像奥の方が円墳部分ですね。

総社市古墳5


古墳の近くに解説看板がありました。その内容の気になった個所を上げますと・・・。


①秦大ぐろ古墳は前方後円墳である。

②この古墳は金子古墳群の一つで、金子10号墳である。

③4世紀前半に築造された。

④前方部を北西に向けている。

⑤当地域の盟主を葬ったと考えられる。


・・・です。

古墳が北西を向いているというのが興味深いです。名古屋市博物館常設展会場に、市内から出土した弥生時代の船型木棺が展示されていますが、船の舳先部分が北西に向いていたとありました。


4世紀と言うと仏教や陰陽道が入る前です。この時代では北西方向に死者の国、あるいは神々の国があると考えられていたのかもしれません。


この場所に来て看板を見るまで気づきませんでしたが、どうもホテル付近にある古墳はこれだけではない様子。もっとあるのかなと考えながらホテルに戻りました。


ホテルに戻り、周辺を見渡すと何やら気になるものがありました。近付いてみて驚きました。

総社市古墳9

これも・・・

総社市古墳8

これも・・・

総社市古墳7


これも、全部古墳でした。芝生のエリアがあったのでてっきり公園的なものかと思っていましたが、全て古墳でした。


きっちりと整備され、太陽の光がサンサンとあたっているためか、カラっとしています。朝だから余計にそう感じたかもしれません。


最後の画像の古墳の上にはベンチがありました。そこに腰掛けようかと歩を進めようとしましたが、なんとなく古墳の上に登るのが良くない気がして遠慮しました。


あのベンチは腰掛けない方が良いような気がする・・・。


古代からの霊地に宿発施設を建てたというのは驚きました。今回は霊地に住むという事について考えてみたいと思います。



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2022-08-30

◆古墳について考察

前回のブログで滋賀県にある「あかね古墳公園」について述べました。


今回は古墳について思った事を考察していきます。


形には意味があります。例えば天台・真言などの密教で言えば、護摩壇、印、法具等々。お抹茶や煎茶などの茶道でも所作や道具にはそれぞれの意味があります。


日本に沢山残る古墳も、形となると大体決まっています。方墳、円墳、前方後円墳などです。ただの権力者の墳墓であれば、形は如何様にでも作ってよさそうですが、そうならないのはその形に意味があるからでしょう。


私は古墳の形は鏡から来ていると思います。


円墳は丸い鏡


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※画像は頂きもの

方墳は方鏡
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※画像は頂きもの

前方後円墳は二種類の鏡を合わせた特別な形、あるいは鏡と矛を兼ね備えた形と考えました。


丸と四角の図形を調べると、古くは簠簋(ほき)という中国の祭祀に使う道具が出てきます。四角と丸の入れ物です。確か丸は宇宙を表し、四角は大地を表すとか。


弘法大師が唐から持ち帰った密教に関する宝物の中に曼荼羅がありましたが、曼荼羅の図を見ると、図形は四角と丸で成り立っています。やはりこれらの形には何らかの意味があると考えて良いでしょう。


鏡は三種の神器の一つにも数えられます。鏡形の古墳、しかも重ねた形に遺体を埋葬する。(鏡い餅の発想は二重の円墳からかも)


埋葬した遺体は石室という一種の密閉した箱に入れます。同時に副葬品も入れます。副葬品は銅鏡や剣、勾玉などを入れます。いずれも神が宿るとされる御神器です。

 
古墳の中には石室内を赤く塗っているものもあります。また、古墳の回りに堀を設け水を蓄えているのもあります。これは思うに中のご遺体に「火」と「水」の力を籠らせるという意味がある様に思います。古事記に出てくる海幸彦と山幸彦の神話です。


遺体に力を籠らせるには石室がまずはその役割を担います。籠った力を外に逃さないようにする為です。壁と空間です。


昔、密教のお坊様からこんな話を聞きました。古い仏像、特に神が宿るとされた霊木で彫られた古仏像は、秘仏扱いになることが多いというものです。これは仏像そのものに強い力があるので、私のような仏像好きが、たまにお参りする分には問題ないでしょうが、毎日経をあげお参りする僧侶からすると、パワー負けすることがあるからです。別に仏様が怒っているとかそういうことではないです。
 

純粋なある種の力です。強すぎる仏像の前では、厨子というケースに仏像を閉じ込めることでお参りしやすくなるそうです。秘仏は寺によっては1年毎、6年毎、12年毎、30年毎とある期間が過ぎると開帳することがあります。仏像好きにとっては一大イベントですが、秘仏であった期間に比例して仏像の厨子の間の空間には強い力が蓄えられます。


御開帳とはその本尊の蓄えられ、放出された力を頂くという意味があるように思えます。


梅原猛氏はその著書の中で、古墳とは山だと言っていました。山は異界であり、信仰の対象です。山そのものが神と言うことです。


あかね古墳公園の円墳、方墳共に造り出しと呼ばれる四角い部分が、古墳の南北に設けてありました。これは諸説あるようですが、一説には祭祀を執り行う場所というものがありますが、私もそうだと思います。祈りの対象が古墳でもあるわけです。


古墳の形、御神器の埋葬品、火と水の力、石室の空間、死して山となる、祈りの対象が古墳・・・このように考えますと、古代人たちは遺体にどうやって神の力を持たせるかということに腐心していたと思えます。


それが人を神にするという呪物、神道的に言えば巨大な御神器が古墳ではないか?と思いました。



プロフィール

紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

主に趣味のお寺と神社の参拝を中心としたブログです。

◆紅葉屋呉服店
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